・異途行
・砂漠を
・愛
・雑草
異途行
いちいちみんな
にくまれ口
三角まなこに
しわよせて
ごわごわ肌の
ろくでなし
ななめに刺してくる
蜂のよう
ここまでいっても
十分じゃない
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砂漠を
砂漠を
もし、いま
ここにヴァイオリンがあったなら
わたしにそれが弾けたなら
砂たちはひとつぶ残らずみんな立ち上がり
水を吹き出すだろうな
溝ができて
そこいら中に花が咲いて
わたしの仲間も
他の動物達も
大勢集まってくるだろうな
そう思いながら
一匹の蟻が
たったひとりで
涯しない砂漠を歩いていく
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愛
愛植え終えて
かき食うけいこ
指し巣清掃
立ちつつ手と手
なに縫うの、ねえ
ははひひふふへへほほ
豆も麦も芽が出た
やい、言えよ
らららりりりろりるれろ
わいわいうううえいえいをを
ん?
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雑草
ぢろんぢろん
鐘が鳴る
ぢろんぢろんぢろんぢろん
鐘の音かぞえながら
枯れていく
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「異途行」 2013.4.28 / 「砂漠を」 2013.6.20
「愛」 2013.7.20 / 「雑草」 2013.7.20